PBRもPERも、全員が同じ能力であることを前提にした労働集約型の世界で設計された。人ひとりの質が価値を決める市場で、その物差しは何を取りこぼすのか。赤字上場企業に価値はあるのかという問いから、デューデリジェンスで財務の次に人事を見る理由まで。
指標の穴を扱ってきた一連の議論は、この日、指標そのものの設計思想へ遡った。PBRという指標が何を前提に作られたのかという問いである。講師の答えは明快だった。PBRは有形資産向けに作られた会計基準の上に乗っている。工場や設備を持ち、労働集約的に生産する企業を測るための道具である。ところが現在、企業の強さを決めているのは無形資産のほうだ。ここに構造的なズレがある。
そのズレを最も鮮明に示すのが、前回の講義で提示された「ラーメン屋の秘伝のタレ」の例である。30年かけて自力で作り上げた秘伝のタレは、会計ルール上、資産として帳簿に載せられない。載るのは古い店舗と丼と箸だけだ。一方、その店を1億円で買収した隣の店は、支払った1億円をのれんとして計上できる。結果として、自力で価値を生んだ側のPBRが100倍、買った側が1倍になる。指標の上では、買収した側のほうが割安に見えてしまう。
ではどう測るのか。講師はノーベル経済学賞受賞者ジェームズ・トービンの名を挙げ、企業価値を資産の再調達コストで割るという発想を紹介した。無形資産主導の企業は物理的な資産を再調達する必要がないのだから、知的財産やネットワークをゼロから構築するのにかかった累積費用をナレッジ・キャピタルとみなして計算すればよい、という考え方である。ただし講師自身が認めるとおり、これは主流にはなっていない。実務では依然として、有形資産時代の会計方式のみで企業が判断されている。
この議論は自然に「利益が出ていない企業に価値はあるのか」という問いへ移った。米国では赤字での上場が珍しくない。OpenAIは巨額の赤字を出しているが、潰せない企業だという評価では専門家の見方が一致しつつある。既存の指標は、OpenAIが市場から受けている評価を表現できていない。ならば数字に出ないものをどう評価するかを考えなければ、数字だけで判断する人間は騙されやすくなる――という結論に至った。
労働集約型の前提は「全員が同じ能力である」こと。知的集約型の前提は「一人ひとりが違う」こと。前者のために作られた指標を後者に当てはめると、価値を生んでいる主体そのものが計算から抜け落ちる。だから財務の次に人事を見る。
講義の前段では、参加者の一人が前日に視聴したという半導体系YouTubeチャンネルの対談が話題になった。ラピダス会長との対談で、中身には踏み込まれなかったものの、次世代エンジニアを育成する学校の存在が紹介されていたという。初級・中級は無料で、上級に進むとシリコンバレーでのOJTを受けられるプログラムだと説明された。参加者はこれを「素晴らしいプログラム」と評価し、理系の若い人に勧めたいと述べている。
講師のほうも前日、その半導体系の発信者と、ラピダスで前工程と後工程をつなぐ立場にある部長を交えて会食していた。内容の多くはこの場では話せないとしながらも、「意外と明るいニュースも結構あった」と述べ、いずれ共有すると予告した。そこから2026年の日本の注目点として挙げられたのが、AIサーバーの国産化である。ここが転換点になる、という見立てだった。
講師は「堺工場をフォックスコンが買収することがなぜいいのか」という趣旨の発言をした(音声では「上山工場」と聞こえるが、文脈から堺工場を指すと判断される)。しかし公開情報では、買い手はフォックスコン(鴻海)ではない。
シャープは2025年3月14日、堺工場の土地約45万平方メートルと延床面積約84万平方メートルの建物などをソフトバンクに約1,000億円で譲渡する売買契約を締結した。ソフトバンクは受電容量約150メガワット規模のAIデータセンターを構築し、2026年中の稼働開始を目指すとしている。将来的には250メガワット超まで拡大する見込みである。KDDIも同工場跡地の一部を取得し、AIデータセンターへの転換を進めている。
鴻海が関係しないわけではない。堺ディスプレイプロダクト(SDP)は2012年から2016年にかけて鴻海創業者・郭台銘氏の投資会社へ売却され、2022年にシャープが約400億円で買い戻して再子会社化した経緯があり、シャープ自体が鴻海傘下にある。日本経済新聞は堺工場の売却に「鴻海の影」があると報じている。つまり「鴻海が背後にいる」という認識は的外れではないが、工場を取得したのはソフトバンクとKDDIであり、「フォックスコンが買収する」という表現は事実と食い違う。国産AIサーバー・国内データセンターという文脈は、むしろこの取得先の顔ぶれによって裏づけられる。
後半で参加者が「AID」という名称で言及した育成プログラム(キヤノンの33歳のエンジニアが上司に勧められて受講し、強く動機づけられていたと紹介された)について、正式名称・運営主体・受講条件を特定できる公開情報は確認できなかった。要確認ラピダス会長の東哲郎氏が半導体人材育成に関与していること自体は複数の講演記録で確認できるが、当該プログラムとの対応関係は裏取りできていない。推測での補足は行わない。
講師はまずPBRの出自を指摘した。PBRは有形資産向けに作られた会計基準の産物であり、その基準が想定していたのは工場型の企業である。工場は労働集約型であり、労働集約型とは「全員が同じ能力である」ことを前提にした生産様式だ。作業者の質にばらつきがない前提だからこそ、設備と人数で生産能力が計算でき、資産の簿価で企業の実体が近似できた。
ところが知的集約型の市場では前提が逆になる。価値を生むのは多様性であり、個人である。それぞれの強みをどう活かすかが問題になる世界では、資産の簿価は企業の実体を近似しない。日本が先進国であるならば知的集約型であるはずで、知的集約型は無形資産に依存する――だからここをどう見抜くかが重要だ、というのが講師の議論の運びだった。
全員が同じ能力である。最低稼働率を回すために必要な人数が計算できる。設備と人数が生産能力を決める。簿価が実体をおおむね反映する。
一人ひとりが違う。バカ100人より優秀な一人のほうが価値がある。人数に価値がない。価値の源泉は帳簿に載らない。
前回の講義で提示された例が、この日も参照された。30年かけて試行錯誤し、行列のできる秘伝のタレを完成させたラーメン店A。市場評価は1億円だが、自分で作ったタレは会計ルール上、資産として帳簿に載せられない。帳簿に残るのは古い店舗と丼や箸などの備品だけで、合計100万円。PBRは1億円÷100万円で100倍になる。
一方、隣の店Bが1億円でA店を買収した場合。買収したブランド価値はのれんとして計上できるため、帳簿に1億円が乗る。PBRは1倍。市場評価は同じ1億円なのに、指標の上ではB店のほうが割安に見える。しかし自力で秘伝のタレを作れる能力を持っているのはA店のほうだ。講師の結論は、PBRで会社を評価するなら過去の買収を含めた細かいディテールを理解しなければ、その指標が示す価値を判断することはできない、というものだった。
講師は「日本でもPBRを1倍以上に持ってこようという話になっている」と述べたが、要請の対象範囲には注意が必要である。東京証券取引所は2023年3月31日付で「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応等に関するお願いについて」を公表した。背景として、プライム市場の約半数、スタンダード市場の約6割がROE8%未満かつPBR1倍割れという状況が挙げられている。ただし開示要請の対象はPBRが1倍を割っているか否かに関係なく、プライム市場とスタンダード市場の全上場会社である。現状分析→計画策定・開示→実行→再度の現状分析というサイクルを回し、進捗を毎年開示することが求められている。講師の指摘――これは古い時代に作られた指標に依拠した政策である――という論点自体は、この要請が簿価純資産を分母に置いている以上、無形資産集約型企業に対しては妥当な批判として成立する。
では無形資産をどう計算するのか。講師が挙げたのは、ノーベル経済学賞を受賞したジェームズ・トービンの考え方である。企業価値を資産の再調達コストで割る、というのがその骨格だ。無形資産主導の企業は物理的な資産を再調達する必要がないのだから、知的財産やネットワークをゼロから構築するのに要した過去の費用――人件費、ネットワーク費など――をナレッジ・キャピタルとして積み上げて計算すればよいのではないか、と講師は説明した。秘伝のタレを作るために過去いくら投資してきたのかを計算するほうが、計上されていない価値の実態に近いだろう、という論旨である。
定義そのものは講師の説明と一致する。ジェームズ・トービンは1981年、「金融市場の分析と、それが支出決定・雇用・生産・物価に及ぼす関係についての創造的かつ広範な業績」によりノーベル経済学賞を受賞した。トービンのqは、資産の市場価値をその再取得コスト(replacement cost)で割った比率であり、qが1を下回れば新規投資は割に合わず、1を上回れば追加投資のシグナルとなる。qが1未満のとき、企業は新しい建物や設備に投資するより互いを買収するほうが有利になる――という含意も、トービン自身の議論に含まれる。
ただし位置づけには注意が必要である。トービンのqはもともと設備投資の意思決定を説明するマクロ経済学の理論であり、無形資産を計測するために設計された指標ではない。無形資産が大きい企業でqが1を大きく上回る、という観察から無形資産の代理指標として使われることはあるが、それは応用であって本来の目的ではない。また「ナレッジ・キャピタル」(研究開発・ソフトウェア・ブランド構築などへの支出を累積して資本化する考え方)は、トービンが提唱したものではなく、Corrado・Hulten・Sichel らによる無形資産計測の研究系譜に属する。要確認講師がこの二つをひとつの人物の業績として結びつけて説明した点は、発言を書き換えずに食い違いとして記録しておく。ただし「再調達コストという発想を無形資産に拡張する」という着想の方向自体は、無形資産計測研究の実際の流れと矛盾しない。
講師はこの計算方式が主流になっていないことを率直に認めている。米国の一部で取り入れて計算しようとしている例を見たことはあるが、そこまでではない。現状、無形資産中心の企業も有形資産中心の企業も、昔の有形資産向け会計方法と資産指標の計算方式のみで評価されている。その結果として、掘り出しものの企業を見つけるのは難しくなり、指標だけでアドバイスをすれば歪みが生まれる。だからこそ会社の中身のサービスを知り、会社の歴史を知ることが必要になる――計算方式が出てくればよいが、出てこないからこそ情報収集を続けるしかない、というのが前回の講義の着地点であり、この日も同じ結論が繰り返された。
PART 3講師が中座した間に、別の参加者が場に問いを投げた。指標の話が続いてきたが、利益が出ていない企業はどう評価するのか。利益が出ていない企業は企業価値がないということになるのか。そして自らデータを補足した――米国では赤字での上場が7割を占める。見た目上は利益が出ていないのに上場できている。企業価値のない企業が上場できるのだろうか、と。
フロリダ大学のジェイ・リッター教授(IPO研究の第一人者)のデータによれば、IPOのピーク年であった2021年、上場時に黒字だった企業は22%にとどまった。裏返せば約78%が赤字での上場である。1980年代前半には約80%が黒字だったことと比較すると、様相は逆転している。また2023年時点で、上場前に企業価値10億ドルを超えていたいわゆるユニコーン企業のうち、上場後も赤字だったものは約85%とされる。講師と参加者が用いた「7割」という数字は、実際の統計とおおむね整合する(年によって78〜85%程度)。ただし比較年次によって数値は動くため、引用する際は年次を明示するのが安全である。
議論はOpenAIに移った。参加者から「サービスを通じて世界に価値を出している」という見方が出ると、講師は「それは何をもって価値と言うのか」と問い返した。文章生成の分野なら現時点ではAnthropicのほうが評価が高い、動画生成でも他にプレイヤーがいる、必ずしもOpenAIが最も高い評価を得ているわけではない、と指摘したうえで、しかしOpenAIは「潰せない企業」だという点については専門家の見方がかなり一致してきていると述べた。財務上の問題は指摘されているが、すぐ潰れるという話にはならず、プレゼンスの高い企業として見られている――ただしこれは自分の印象であり、すべてのレポートを見られるわけではない、という留保が丁寧に付された。
ここから核心の指摘が出る。財務を見ることも、数字に出ているところを見ることも重要である。しかし数字に出ないところをどう評価するかを考えなければ、数字だけで判断することは騙されやすくなることを意味する。既存の指標では、OpenAIが周囲から受けている評価を表現できていない。これは指標の側の限界である。
報道ベースの数字を整理すると、OpenAIの2025年の売上は約131億ドルで、前年比約250%の成長。年換算収益(ARR)は2025年末時点で約200億ドルに達したとされる。損失側は、純損失が約385億ドル、営業損失が約209億ドル。ただし純損失には、非営利から営利への組織転換に伴う転換権・ワラントの公正価値評価による約416億ドルの非現金費用が含まれており、これは会計処理であって現金の流出ではない。調整後のキャッシュバーンは約80億ドル規模とされる。
同社の内部予測では2026年の損失が約140億ドル、売上が約130億ドル、総支出が約220億ドルとされ、2028年には営業損失が年間740億ドル規模に達したうえで2030年に黒字化するという計画が報じられている。「巨額赤字だが潰せない」という講師の要約は、数字の規模感としては裏づけられる。ただし非現金費用を含む純損失と実際のキャッシュバーンでは一桁近い差があり、赤字の大きさを語るときにどの数字を使うかで印象が大きく変わる点は、まさにこの講義が扱ってきた「指標の読み方」の実例になっている。数値はいずれも報道ベースであり、非上場企業のため監査済み開示ではない。要確認
図1|OpenAIの2025年実績をめぐる三つの数値(十億ドル)。同じ会社の同じ年について、どの数字を選ぶかで規模の印象が変わる。出典:報道ベースの数値をClaudeが整理(非上場企業のため監査済み開示ではない)。
PART 4投資家の立場にある参加者から、実務の手順が共有された。投資家サイドでよく使われるのはフリーキャッシュフロー・イールドと長期トレンドである。過去の数字は10年遡って見る。将来の予想を立てるのは5年から7年というのがプロの標準的なレンジだという。あらゆる指標に地雷が埋まっているなかで、その地雷を踏まないためには批判的思考を持つしかなく、性悪説に立って動かなければやられる――というのがこの参加者の総括だった。
PERについても手順が示された。使うのはフォワードPERであり、そのためにはアーニングス・モデルを自分で作らなければならない。5年から7年のモデルを組んだうえでPERを算出する。そのプロセスで決定的になるのが質問力であり、たとえば受注残(オーダー・バックログ)をどのような形で、どのタイミングで計上するのかといった論点には各社ごとにかなりの幅がある。人的資本を無形資産としてどう計上するかについても「正解はまだない」と述べられた。最終的には自分の判断であり、それまでの質問でどこまで外形的な根拠を積み上げて確率を高められるかの勝負になる、というのが結論である。
| 局面 | 使う道具 | 要求される作業 |
|---|---|---|
| 過去の把握 | フリーキャッシュフロー・イールド、長期トレンド | 10年分を遡って並べる |
| 将来の予想 | フォワードPER | 5〜7年のアーニングス・モデルを自作する |
| 数字の裏取り | 質問力 | 受注残の計上基準・タイミングなど、社ごとに幅がある論点を潰す |
| 数字に出ないもの | 従業員サーベイ、人事の観察 | 投資家がスポンサーとなって従業員満足度調査を実施する例もある |
表2|講義中に共有された実務手順の整理。
講師のデューデリジェンスの優先順位は明快だった。第一が財務。そして第二が人事である。理由も明快だ。リソースがあるなら事業は変えられる。逆に、どれほど事業が良くても、人事がひどくてリソースがなければ事業を変えることはできない。だから財務の次は必ず人事になる。
具体的に何を見るか。まず雇用形態。次に評価制度である。ここで講師は判断基準を示した。平均的な給料を全員に配っているような制度の会社は、基本的に成長しない。特に知的集約型であれば人数にこだわる必要がない。工場なら最低稼働率を回すために必要な人数が決まるが、知的集約型では「バカ100人より優秀な一人のほうが価値がある」。だからどれだけ優秀な人がいるかをヒアリングしに行く。優秀な開発者がいるか、優秀なCMOがいるか、優秀なCTOやCIOがいるか――そこは非常によく見る、と述べた。
講師が挙げたもうひとつの観察点は、評価制度そのものではなく、その変更スピードである。10年前と同じ評価制度を使っている会社はそれまで。2〜3年ごとに切り替わっている会社は良い、という判定だ。理由は、時代が変わるのと同じ速度で評価する対象を変えなければ、「文字が書けたら素晴らしい」「勤続年数が長いから素晴らしい」といった時代遅れの基準がそのまま残ってしまうから。各人のスキルが改善され続けることを前提にした制度になっているか、が問われる。
この論点に対して、投資家サイドの参加者が「まさにそこが人的資本経営と呼ばれている領域だ」と応じた。言葉としては流行しているが、本質的なところでどこまで実装できているかは、外部の視点も含めて評価に入れていかなければならない、という補足である。講師も、GAFAM級の企業がこうした領域を満遍なく作り込んでいるとしたうえで、AppleがAIで失敗したのはまさにCTO領域の問題だと見ている、と述べた。
会話の終盤では、具体的な事例として、半導体系の対談番組に出ていたキヤノンの33歳のエンジニアの話が引かれた。上司から育成プログラムを勧められて受講し、強く動機づけられ、そのフィードバックを現場へ持ち帰りたいと語っていたという。参加者はこれを見て「この組織にはそういう文化がある」と判断し、キヤノンは良い会社だと感じたと述べている。人的な層が日本でも広がるなら、半導体が戻ってくる可能性もある、という希望的な観測で締められた。
Q&AQ1. 利益が出ていない企業はどう評価するのか。利益が出ていない企業には企業価値がないということになるのか。
A. 米国では赤字上場が7割を占めており、見た目上は利益が出ていない企業が現に上場できている。したがって「利益が出ていない=価値がない」とは言えない。ただし何をもって価値と呼ぶのかは自分で定義する必要があり、サービスを提供しているという事実だけでは価値の証明にならない、というのが講師の応答だった。
Q2. 企業の戦略が将来的に認められているから、赤字でも上場できるのではないか。
A. その可能性は十分にあると講師は認めたうえで、では「その戦略をどこで見るのか」と問い返した。質問の核心は、戦略や価値といった要素が本当に指標に全部出るのか、という点にある。OpenAIについて言えば、財務指標だけを見れば相当悪いはずだが、市場からは「潰せない企業」と評価されている。つまり既存の指標はその評価を表現できていない、というのが答えになる。
Q3. PERはどのように見ているのか。EBITDAなら10年分を比較できるが。
A. 投資家サイドの参加者の回答。使うのはフォワードPERであり、そのためにはアーニングス・モデルを自作する必要がある。5〜7年のモデルベースでPERを組む。その過程で受注残の計上基準など各社で幅のある論点が出てくるため、質問力が要になる。人的資本を無形資産としてどう計上するかについては「正解はまだない」との認識が示された。
Q4. 人事を見るときは、具体的に何を見るのか。
A. 雇用形態から見る。次に評価制度。平均的な給料を配っている会社は基本的に成長しないと判断する。知的集約型では人数に価値がないため、優秀な開発者・CMO・CTO/CIOがいるかをヒアリングする。さらに評価制度の変更スピードを見て、10年前と同じ制度なら見切り、2〜3年で切り替わっていれば高く評価する。投資家側からは、投資家がスポンサーとなって対象企業に従業員サーベイを送るという手法も紹介された。