この回のレポートは全3本に分割しています。本ファイルはその1本目、テーマは「投資リサーチの視点」です。
冒頭は前日の会食エピソードと、マイキーさんが高校時代に中南米を単身で巡った体験談から始まる。マヤ・アステカ・インカ文明の違いを地政学的に読み解く姿勢は、後半で語られる三井物産・NTT・ソニー・日立など「事業構造が複雑で分析しづらい」企業をどう評価するかという投資リサーチの議論に接続していく。GEやハンファグループの分割事例との対比も紹介される。
雑談パートでは、人気YouTuberヒカル氏の落語家デビューも話題になった。前田さんは炎上を経て短期間でデビュー公演を成功させた点をダイナミックケーパビリティの実例ではと提起したが、マイキーさんは既存のファン層という得意分野を使っている点に慎重な見方を示し、メディアを手放したガーシー氏の方が弱みと向き合う姿勢に近いとの私見を述べた。
最後に、次回までの宿題として、マシュー・サイド著『失敗の科学』とチャールズ・ダーウィン『種の起源』の読書、チョークポイント視点での企業再分析、日経平均とTOPIXの計算方法を踏まえた指数の見直し、ドラクエでの「センスメイキング」体感などが提示された。あわせてマイキークラブの8月22日の感謝祭から12月のハウスセミナーまで、8件のイベントスケジュールも共有されている。
冒頭は前日の会食(森田さんによる和牛のプレゼンテーション)への感想から始まり、マイキーさんが高校時代(16〜18歳)にメキシコ・イスラエル・エジプト・カンボジア・マルタなどを単身で巡り、マヤ文明/アステカ文明/インカ文明の違いを地政学的な視点で学んだ体験談が語られた。文字と農業様式の違い(マヤ=発達した文字と灌漑技術、アステカ=絵文字と濃厚な労働型社会、インカ=キープによる数量管理と行政組織力)から、同じ中南米でも文明ごとに強みが全く異なる点、また「勝者が歴史を書く」ため一面的な歴史理解に陥りやすい点が指摘された。
この体験談は雑談として語られたものだが、後半の投資分析の話題と地続きになっている。「現地に行き、一次情報に触れ、既存の説明を疑いながら複数の情報源を突き合わせる」という姿勢は、後述する三井物産や日経平均分析における「感知(センシング)」の考え方と重なる構成になっている。
雑談の延長として、ロックウェル・オートメーションやライフサイエンス領域の案件対応を通じて感じた「事業構造が複雑で外部から評価しにくい企業」の話題になった。三井物産は資源・非資源・半導体・核融合エネルギーなど要所(チョークポイント)を幅広く押さえている優良企業だが、社長任期が慣例的に6年程度とされ、後任がやりやすいように数値目標を明確化しない傾向があるため、外部からは経営の意図が読み取りにくいと指摘された。直近の中期経営計画で数値目標がぼかされたと市場に受け止められ、株価が下落した局面があったという話も出た。
同様の文脈でNTT・ソニー・日立の名前も挙がった。NTTは事業セグメントが多岐にわたり要点が絞りにくいために株価が評価されにくいのではという仮説、ソニーは金融・エンタメ・半導体など事業の「ごちゃごちゃ感」ゆえに単純比較が難しいという指摘、日立はコロナ禍後に不採算事業を大胆に売却・再編した「分かりやすい改革」を行った点で対照的な例として語られた。GE(ゼネラル・エレクトリック)が航空・電力・ヘルスケアに会社分割した事例、ハンファグループが分かりやすい例として挙げられ、複雑な複合企業(コングロマリット)の「見せ方」の巧拙が株式市場での評価に直結するという論点が提示された。
| タイプ | 企業例 | 市場での見られ方 |
|---|---|---|
| 説明が難しく評価が割安になりやすい | 三井物産・NTT・ソニー・日立 | 事業セグメントが多く要点が絞りにくい/セグメント・ディスカウントが効きやすい |
| 分割・スピンオフで分かりやすくした | GE、ハンファグループ | 単純化により評価されやすくなるが、事業間シナジー(権利関係)を失うリスクもある |
| もともと単純明快に見せている | テスラ、ファーウェイ、BYD | 実態は複雑でも対外的な見せ方が上手く、分かりやすさが評価につながる |
マイキーさんは「垂直統合の流れが強い今、無理にスピンオフすると権利関係が使えなくなる」というトレードオフにも言及し、複雑な事業構造を持つ企業を分析する際は、表面的な数字だけでなく「どのチョークポイントを押さえているか」という本質的な価値に着目することの重要性を強調した。
最後の雑談では、人気YouTuberヒカルの落語家デビューが話題に上がった。前田さんは「炎上をきっかけに心理的安全性を作り、短期間でデビュー公演を成功させた事例」としてレジリエンス理論やダイナミックケーパビリティに重なるのではと提起したが、マイキーさんはこれに慎重な見方を示した。すでに知名度の高い自分のメディア(YouTube)や既存のファン層という「得意分野」を活用している時点で、真のダイナミックケーパビリティ(自らの弱みに向き合い、不慣れな領域に飛び込むこと)とは言えないのではないか、という反論だった。対比として、暴露系YouTuberとして知られるガーシー氏が、自身のYouTubeというメディアをあえて手放し、知名度に頼らず地道な手法を模索している点の方が、弱みと向き合う姿勢としてはダイナミックケーパビリティに近いのではという私見が示された。
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 8月22日(土) | 東北地方でのマイキー感謝祭(現地開催) |
| 9月5日〜 | ハウス(不動産関連とみられる)勉強会 |
| 9月14日〜 | Jエイブラムス氏セミナー登壇(来場者1,200〜1,800人規模見込み) |
| 10月1日〜 | 桜インベストメントで登壇 |
| 10月20日〜11月初旬 | 欧州(ギリシャ・シチリア島・スペイン等)出張、その後シリコンバレーへ |
| 11月18日(水) | 宮崎県の商業高校でプレゼンテーション講義 |
| 11月21〜23日 | プレゼン合宿(前回開催時期のアンケート結果を受け11月に決定) |
| 11月28日〜12月5日 | ハウスセミナー |
※イベントの正式名称・詳細(対象読者や参加条件等)はコミュニティ内アナウンス(Discord等)を参照。本レポートは講義内での発言を時系列に整理したもの。