この回のレポートは全3本に分割しています。本ファイルはその1本目、テーマは「基本構造と主要3社の攻防」です。
本パートでは、マイキー氏が提唱する光通信インフラの基本構造であるアクティブ層(電気⇔光変換を担う光トランシーバーやOCS)とパッシブ層(光ファイバーやコネクターなどの物理伝送インフラ)の2分類を整理する。GPU導入直後に需要が立つアクティブ層に対し、パッシブ層はデータセンター建設確定後にタイムラグを伴って需要が発生するため、投資タイミングの「波」を読む視点がこのセッション全体の骨格となる。
続いてアクティブ層の主要3社、Innolight・Lumentum・Coherentを比較する。中国発ながら時価総額約1,800億ドルと3社最大のInnolightは、AI特化ゆえセグメントディスカウントを回避し歩留まり92%を武器とする一方、自社レーザーチップを持たない弱みを抱える。GoogleのTPU向けにOCSを独占供給するLumentumと、NVIDIAから約20億ドルの出資を受けるCoherentは、いずれもレガシー事業によるセグメントディスカウントが課題として残る。
さらに光トランシーバーの心臓部であるレーザーチップをめぐる技術方式の覇権争いを取り上げる。長距離伝送に強い従来型のEML方式をCoherentが推進する一方、量産コストに優れるシリコンフォトニクス+外部レーザー方式はInnolightが圧倒的にリードしている。どちらが業界標準になるか未確定な段階で特定企業に集中投資するリスクにも触れる。
マイキー氏が独自に定義する「アクティブ層 / パッシブ層」の2分類がこのセッション全体の骨格。投資タイミングを見極めるうえで、この2層の需要発現の時間差を理解することが最重要。
光トランシーバーの「心臓部」であるレーザーチップの技術方式で2陣営がバチバチに競合中。どちらが主流になるかで各社の勝敗が決まる。
| 比較軸 | EML方式(従来型・本命) | シリコンフォトニクス+外部レーザー(次世代) |
|---|---|---|
| 概要 | 光源と変調器を1つの高級チップに統合 | シリコン基盤上に光部品を統合+汎用レーザー外付け |
| 強み | 信号品質が高く10km以上の長距離伝送が得意 | 量産コスト低い・歩留まり改善しやすい |
| 弱み | 歩留まりが低い・製造難易度が高い | 専用レーザーが必要な場合もある |
| 主要推進企業 | Coherent(自社EML保有が強み) | Innolight(圧倒的リード) |
| 現状 | 伝統的な採用が続く | 急速に採用拡大中(AI特化で有利) |
本レポートは「光通信インフラの投資地図 — Innolight・Lumentum・Coherent」を全3本に分割・再構成したうちの1本目です(テーマ:基本構造と主要3社の攻防)。