前半のマーシャル講義で示された「二項対立を噛み合わせる第三の点」という枠組みが、そのまま実在の企業に当てはめられた。ラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンという二枚の刃に対し、エリック・シュミットが留め具として何をしたのか。この回で最も具体に接地した部分である。
講師(マイキー氏)は前回の講義で「ラリー・ペイジ、セルゲイ・ブリン、エリック・シュミットの3人を同時に見なければいけない」という指示が出ていたことを持ち出し、調べてきた参加者に挙手を求めた。そのうえで「今日のマーシャルの講義を受けた上で、3人の中で最も重要な人物は誰か」と問うた。参加者(町田氏)が「最初の2人がハサミだとすると、3人目に来たシュミット」と答え、講師はこれを正解とした。
この回の講義構造は明快である。前半でハサミの留め具という概念装置を渡し、後半でその装置が実在企業のどこに当てはまるかを見せる。しかも「調べてこなかった人はこの問いに答えられない」という形で、リサーチの有無が理解の差として可視化される仕掛けになっていた。
講師の説明によれば、ペイジとブリンは技術力では突出していたが、階層的な組織を極端に嫌い、完全なフラット化を志向した。その結果、評価制度が機能せず、仲裁者が不在になり、社内問題の解決にサービス開発以上の時間が取られる状態に陥った。理想主義と現実の乖離が露呈したところへ、ベンチャーキャピタルが送り込んだのがシュミットだった、という筋である。
シュミットの特異性として講師が挙げたのは、経営者としての能力よりも「コミュニケーションの天才」であった点である。プリンストンで電気工学、バークレーで計算機科学の博士号を取っており、エンジニア言語とビジネス言語の両方が分かる。だから通訳者になれた。そしてGoogleに最も欠けていたのがコミュニケーションだと判断し、全員が発言することを義務化した。
シュミットがやったことを一言でまとめると「矛盾する二つを同時に進行させるために経営基盤を作った」ということになる。創業者二人が対立したときは自分が一歩引き、24時間以内に二人で決めさせる。ただし条件はより優れたアイデアを出すことで、そのサポートは自分がする――刃を削るのではなく、刃が噛み合う軸を作るという役割の徹底である。
講義前の時間は、直前の決算シーズンの話題に費やされた。まず出たのがウォルマートの時価総額1兆ドル到達である。次に来るのはJPモルガンかイーライリリーか、という話から、サムスンの時価総額が7,700億ドル(約100兆円)でアジア2位だという話に広がり、今年に入って韓国全体が調子がいい――現代、SK、LG、造船・宇宙工学系も強い――という観察が出た。サムスンについては、重工業やサムスン電機など分社されているものを全部統合すれば1兆ドルを超えるが、株価的にはバラバラのままのほうが企業価値は高くなるのではないか、という見方が講師から示された。
TSMCについては「将来的に時価総額1位になっても全然おかしくない」、Googleについては「このままいくとNVIDIAを食うぞ」「今年度中に変わるという話も出ている」という予測が語られた。あわせて、2019年から22年頃はパワフルなリーダーシップが流行っていた時期で、ピチャイのような謙虚で静かなタイプは評判が悪かった、という振り返りも出た。
ウォルマート1兆ドル:CNBCによれば、ウォルマートが時価総額1兆ドルに到達したのは2026年2月3日、この勉強会の前日である。世界の小売企業として初の到達だった。ただし同社の時価総額はその後変動しており、2026年9月時点では約8,670億ドル。1兆ドルは維持されていない。
サムスン:発言時点で7,700億ドルという数字が挙がったが、2026年9月時点では約1.246兆ドルまで拡大し、世界12位前後に位置している。この回の「韓国全体が調子いい」という観察は、その後の推移と整合している。
Alphabet が NVIDIA を抜くか:2026年9月時点でまだ抜いていない。2026年5月時点で Alphabet が約4.81兆ドル、NVIDIA が約5.05兆ドルで、Alphabet は Apple を抜いて2位に浮上したが首位には届いていない。予測市場では2026年末時点で Alphabet が首位である確率を約3割、NVIDIA 維持を約6割と見ている。講師の「今年度中に変わる」という見立ては、この時点では実現していない。ただし「Googleが来ている」という方向感自体は、Apple を抜いて2位に上がったという意味で外れてはいない。
決算の個別銘柄では、Microsoft について「設備投資をいかに抑えて現実的に収益につながるか、この2つが評価されているのではないか」という読みが示され、Amazon については生成AIの部分がまだアレクサに十分入っていないため構造的に収益性への接続が分かりにくく、今回の決算で一時的に下がるのではないかという予測が語られた(講師自身「もちろん分からない」と留保している)。
最も時間が割かれたのはAMDである。前年比34%増、データセンターが39%増という数字を挙げながら、それでも株価が下落したことへの違和感が語られた。「この規模で20%成長はバグっている」「日本ならむしろ大ニュースになる成長率だ」「純利益2倍以上で落ちる」――米国市場の要求水準の高さに対する率直な感想である。
講義中、講師は記事を読みながら「第1四半期の売上高98億ドル、アナリスト予想93億ドル」と述べ、直後に「あ、来期か。来期に落ちるんだ」と自ら修正している。公表実績と突き合わせると、この修正が正しい。
AMDが2026年2月3日に発表したのは2025年第4四半期の実績で、売上高は過去最高の103億ドル、粗利益率54%、純利益15億ドル。データセンター部門は過去最高の54億ドルで前年同期比39%増(講師の発言では53億ドル・39%増、ほぼ一致)。一方、講師が読み上げた「98億ドル/予想93億ドル」に近いのは翌四半期(2026年第1四半期)のガイダンス95〜101億ドル、市場予想93.7億ドルのほうである。つまり「実績は最高益、だがガイダンスが前四半期比で約5%減」という構図であり、株価下落の直接の原因はこのガイダンスだった。
株価は2026年2月4日に17%下落している。まさにこの勉強会が開かれた当日である。「これで落ちるのか」という講師の違和感は、下落幅の大きさという点でむしろ実際より控えめだったことになる。なお講師が「純利益2倍以上」と述べた点は、前年同期のGAAP純利益と比べると整合する。
講師の説明では、ペイジとブリンはスタンフォード出身の学生時代から天才と呼ばれた二人で、技術力も知識も突出していた。だが階層的な縦社会の組織を極端に嫌い、経営理念として「委任してはいけない」「自分でできることは全部自分でやってスピードを上げる」「付加価値を生まない人間は邪魔をするな」という方針を掲げた。講師はここまでは合理的だと評価している。
問題はもう一項目、「官僚的になるな」を入れたことだった。エンジニアリング主導のボトムアップ文化を作ろうとした結果、非管理型が行き過ぎ、誰が指揮を取るのか分からない状態に陥る。とくにペイジは、マネージャー自体が官僚的だという理由でプロダクトマネージャーを全員解雇すると言い出し、完全なフラット化を試みた。
第一に評価制度。誰が評価制度を作るのか、何が適正な評価なのかが分からなくなった。差があるからこそ評価がつくのであって、全員が同じになれば生産性はむしろ上がらない。これがモチベーションの低下を招いた。フラット化とは、評価する人間がいなくなることである。第二に仲裁者の不在。チーム内で摩擦や論争が起きても、仲裁する人間がいない。結果としてGoogleは、サービスを作ること以上に内部問題の解決に時間を取られる状態になった。
この逸話は事実として確認できる。2001年7月、ラリー・ペイジはプロジェクトマネージャーを全員解雇する決定を下し、約130名のエンジニアと数名のプロジェクトマネージャーを集めた場で、新任のエンジニアリング担当VPウェイン・ローシングからその旨が伝えられた。ペイジの理屈は「エンジニアでない者がエンジニアを監督するのは不要どころか障害だ」というものだった。
この実験は長く続かなかった。一部のエンジニアは問題なく機能したが、多くはフィードバックを求め、また誰も個々の業績を追跡していないため人事評価が成立しなかった。結果としてモデルは失敗し、マネージャーは再び採用された。講師が挙げた「評価制度の崩壊」「フィードバックの欠如」という失敗要因は、公開されている記録と一致している。
講師はこれに加えて、当時のGoogleが抱えた問題を四つに整理した。経営ガバナンス(トップダウンの決定が一切ない状態)、組織構造(管理層の不在によるエンジニアの混乱)、収益モデル(検索技術は優れているが組織的な営業と広告基盤が未成熟)、そして外部との関係値(上場を目指していたが法務・財務のコンプライアンス体制が不十分)である。ガバナンスの弱さは投資家からの信頼欠如につながり、それがさらに会社を不安定にする、という悪循環も指摘された。
ここに入ってきたのがシュミットである。講師によれば、ベンチャーキャピタルが「お前らのやり方ではグローバル企業に一生なれない」として送り込んだ人物であり、20代の若い二人に対して18歳上の人間がいきなり入ってきた形になる。
講師が強調したのは、シュミットがスティーブ・ジョブズのようなカリスマ的プレゼンターではなかったという点である。彼の強みはビジネスの専門性とエンジニアリングの素養を同時に持っていたことにあり、そのため「エンジニア言語とビジネス言語の通訳者」と呼ばれた。エンジニアは作りたいものを作ろうとし、ビジネス用語もベンチャーキャピタルの言うことも分からない。その中間に入る人間が必要だった。
講師の説明はほぼ正確である。エリック・シュミットはプリンストン大学で当初建築を専攻し、のち電気工学に転じた。カリフォルニア大学バークレー校で1982年にEECS(電気工学・計算機科学)の博士号を取得しており、博士論文の主題は分散環境における大規模ソフトウェア開発の管理("Controlling Large Software Development in a Distributed Environment", 1982)である。
講師は「学生の卒論」と述べたが、正確には学部の卒業論文ではなく博士論文である。ただし「彼が書いた論文のテーマが、後のGoogleが直面するインフラの大規模化という課題にそのまま対応していた」という講師の指摘そのものは、論文主題と符合している。彼のGoogle CEO就任は2001年。
講師の比喩では、Googleは「脳みそになるべき人間が筋肉をやっている」状態だった。シュミットはペイジとブリンを一度「脳みそ」の位置に置き直し、エンジニアが筋肉として動き、自分は脳から筋肉へ指令を伝える神経の役を担う、という三者体制を作った。
そのうえでシュミットが最初に作った文化が、コミュニケーションの義務化である。技術がいくら優れていても事業は大きくならない。全員が意見を聞いてもらえたというプロセスが大事だとして、全員が発言することを義務にした。技術者には作ることだけをしたい人が多いが、それを上に伝えなければならない。その橋渡し自体を自分の仕事にした、というのが講師の読みである。
3人体制になると意思決定が遅れるのではないかという懸念が周囲にあった。これに対しシュミットは、3人の意見が対立したときは自分が一歩下がると宣言した。そのうえでペイジとブリンに対し、24時間以内に二人で決めろと要求する。ただし条件があり、より優れたアイデアを出してくること、そしてそのためのサポートは自分がする。対立を消すのではなく、対立をより高い解へ押し上げる装置として使う設計である。
| 人物 | 担当領域 | 講師の位置づけ |
|---|---|---|
| ラリー・ペイジ | 製品戦略・ビジョン・プロダクト開発の方向性 | 刃の一方 |
| セルゲイ・ブリン | 技術担当。検索・広告技術の統括と収益化 | 刃のもう一方 |
| エリック・シュミット | 会長兼CEO。組織運営・営業組織の管理・外部対応 | 留め具 |
シュミットが具体的に手をつけた三領域として講師が挙げたのは、インフラの拡張性の管理、イノベーションの構造化、収益源の多角化である。このうち構造化の中身が、そのまま講師が普段から繰り返している主張と重なる。
第一にセールス組織の構築、すなわち営業の強化。第二に法務部門の整備で、これは非市場戦略を常に考えるための機能である。第三に財務管理。講師は「営業が重要、非市場戦略が重要、ファイナンスが重要というのは自分がいつも言っていることで、それをGoogleがやっている。シュミットが入るまでやっていなかった」と述べた。
そのうえで紹介されたのが7対2対1のルールである。講師の説明では、7がコア事業――既存技術の改善と最適化、いま持っている技術をさらに良くするための内部投資。2が隣接(アジャセント)――新しい市場への拡大は急ぐな、改善してから新しい顧客を取れ、という順序で、講師はこれをマーケティングとセールスに使う配分と説明した。1がトランスフォーメーショナル――新しくリスクのあることを実践的にやり続ける枠で、これは絶対に止めるな、と。
70/20/10 モデルがGoogleのイノベーション資源配分の原則として知られていること、シュミットのCEO在任期にこの原則が組織全体で用いられたこと、そして三区分が core(既存事業の漸進的改善)/ adjacent(既存能力を新市場へ広げる隣接領域)/ transformational(まったく新しい提供物・新市場)であることは、複数の資料で一致している。この骨格については講師の説明と食い違いはない。
食い違うのは2の中身である。公開されている定義では adjacent は「既存製品を地理的拡大などの新市場へ持っていく隣接的イノベーション」であって、マーケティングとセールスへの投資比率という説明は見当たらない。講師の「20%はマーケティングとセールスに使え」という説明は、隣接領域への進出には営業とマーケティングが必要だという実務的な読み替えと考えられるが、原型の定義そのものではない。
また、講師は「Gmailはエンジニアが使っていた時間の20%から生まれ、それがしっかり守られていた」と述べた。これは70/20/10 の資源配分とは別の「20%ルール」(業務時間の一部を自主プロジェクトに充てる制度)と混ざっている可能性が高い。Gmail が20%ルール由来のプロジェクトとして語られることは多いが、それは時間制度の話であって、7:2:1 の投資比率の話ではない。要確認
講師によれば、この配分によってGoogleは検索という一本足打法から種まきの段階に移った。新規開拓の手段として始まったのが買収であり、YouTubeとAndroidがそれにあたる。講師はこれを「所有物のジャック」と「目と耳のジャック」という二つのシナリオとして説明し、これによって動画と広告市場で最強の地位を取った、と述べた。
Android の買収は2005年(約5,000万ドル)、YouTube の買収は2006年11月(16.5億ドル)、DeepMind の買収は2014年(5億ドル超、報道により4億ドル程度とするものもある)。講師が挙げた買収の順序と戦略的位置づけは、公開されている経緯と矛盾しない。
講師は、元々ペイジとブリンのミッションが「世界中の情報を整理して世界中でアクセスできるようにする」だったものを、シュミットが入ることで「世界中の全てを理解して、ユーザーが求めているものを正確に全て提供する」に変えた、と述べた。
しかし、Googleの公式ミッションは「世界中の情報を整理し、世界中の人がアクセスできて使えるようにすること」のままで、変更された記録は確認できない。講師が挙げた後者の表現に近いのは、シュミット個人が検索の将来像を語った発言(2005年のチャーリー・ローズ番組での「一度で正しい答えを返せるべきだ、ユーザーが何を意図したか分かるべきだ」といった趣旨の発言)である。公式ミッションの改定ではなく、CEOの語り口の変化として理解するのが正確と考えられる。発言を黙って書き換えず、差として記録しておく。
講師が「経営基盤とは何か」の答えとして持ち出したのが、GoogleのIPOである。通常のIPOは投資銀行が価格を決定し、機関投資家に優先的に配分される。だがシュミットは、投資家のみに株を配ること自体が「世界中の人を理解する」というミッションに反し、情報の非対称性を生んでいるのではないかとして、一般公募を選んだ。
講師はこれを「Googleのミッションには合っているが、金融業のルールには反している」と表現し、投資家から切られかねない極めてリスキーな選択だったと評価した。そのうえで、ミッションと照らし合わせたストーリーテリングが完璧だった、と述べている。
もう一つの設計がデュアルクラス株である。一般株主が持つA株は1株1票、経営陣が持つB株は1株10票。ここで意図的に不平等を作ることによって、外部の短期的な利益追求から経営基盤を守り、長期的ビジョンを達成できるようにする。講師はこれを「これも矛盾の留め具になっている」と位置づけた。
2004年8月19日のIPOはダッチオークション方式で行われ、公開価格85ドル、時価総額は約230億ドルだった。ペイジ、ブリン、CEOのシュミットが設計に関わり、大小の投資家の条件を揃える意図が公言されている。インターネット上でオークションを行うことで、より多くの人に株式を行き渡らせ、同時に投資銀行が通常取る7%程度の手数料も回避した。
デュアルクラス構造についても、公開株主のA株が1票、インサイダーのB株が10票という講師の説明のとおりである。IPO時の目論見書にはペイジが執筆しブリンと連名で署名した「創業者の手紙」が含まれ、規律ある長期志向の経営が投資家の過度な介入によって縛られることへの拒否が明記されている。
なお、講師は一般公募という選択もデュアルクラス設計もシュミット主導として説明したが、公開資料では創業者2人とシュミットの3人によるものとして記述されており、「創業者の手紙」を書いたのはペイジである。誰の発案かという点については、この回の説明はシュミットの寄与をやや強めに置いている可能性がある。要確認
講師はさらに、シュミットが10年務めた後にCEOをペイジに渡して自分は退いた点を挙げ、これも同じ構造だと述べた。ペイジが10年でビジネスの方法論をある程度理解したので、留め具の役目を終えて抜けた、という読みである。
この構図は、そのままサンダー・ピチャイへ引き継がれる、というのが講師の主張である。なぜピチャイが選ばれたのかは実績だけでは説明できず、3人の考えを理解できているのが基本的にピチャイだけだったから、という説明が示された。そしてピチャイがいま果たしているのは、DeepMindとGoogle本体のビジネスの間の留め具の役割であり、だからGeminiがここまで強くなっている、と。
講師によれば、DeepMindは2014年に買収されたあともGoogleの指示を一切受けないという姿勢を取っており、この対立の統合こそがピチャイの仕事だった。ChatGPTの登場で焦りが生まれたことも背景として触れられた。
ピチャイがシュミットから受けた影響として講師が挙げたのは三点である。創業者のビジョンと現実をつなぐ通訳能力。会議の進め方や目標設定に規律を持ち込んだこと。そして、冷静で攻撃的でなく淡々と事実を述べるタイプであるという気質の共通性。ただし、シュミットのほうがより論理的で冷たい印象があり、ピチャイのほうに謙虚さと親しみやすさがある、という違いも指摘された。
講師はまた、シュミットのペイジとブリンに対する役割が "adult supervision"(大人としての監督)と呼ばれてきたことに触れた。そして「シュミット時代に筋肉として最も優秀だった社員がピチャイだった。だから通訳になれる。現場も知っていて経営も分かっている」と述べている。
講師はこの回で「次はこのままいくとハサビスになるのかなという感覚もなくもない」としつつ、「ただデミス・ハサビスはGoogleのCEOをやるのは絶対に嫌だと言っている」「投資家と喋りたくないと」と述べ、ハサビスはこだわりが強くGoogleのCEOには向いていないかもしれない、と評価していた。
その後の展開として、2026年8月、ハサビスは Google DeepMind のCEO職を離れ、同部門の会長/Alphabet のチーフサイエンティストに移る人事が発表されている。報道では、彼がAIで科学を変革したいのに対し、Googleは商用化と収益化を必要とするという方向性の緊張が背景として指摘され、発表後に株価が下落した。「ハサビスはCEOよりも研究側に向いている」という講師の見立ては、少なくとも方向としては後の人事と整合した。一方で「次のGoogle CEOはハサビス」というシナリオのほうは、この時点では実現していない。
なお、「ハサビス本人がGoogleのCEOは絶対に嫌だと言っている」という発言については、本人の直接的な発言としては確認できなかった。要確認