EXECUTIVE SUMMARY
共通言語を作れるかどうかが、企業でも個人でも同じ問いになっている
オントロジー知識を構造化するモデル。Palantirの中核概念であり、この回の主題
物と事象製造業は物の品質を見て、事象(受注・事故)を切り離している。統合すると見えるものが変わる
4つの製品Gotham/Foundry/AIP/Apollo。政府・民間・AI・配信という層構造
属人化+システムプラットフォーム提供ではなく、エンジニアを送り込んで課題ごとカスタマイズする
標準化の代償意思決定が要らなくなり、ユニークさが消え、発想力が消える、という講師の警告
3つだけ逆張り思考・面白いかどうか・プレゼンができる。マイキー氏が自認する自分の全資産
質問の入口は前田氏の講義に対するもので、TSMCのエコシステムは何度も扱ってきたがPalantirのそれが分からない、というものだった。前田氏はまず、Palantirがシステムと属人化を同時に組み合わせている点を指摘した。データを使った意思決定システムの合理化が本業だが、データを入れてもなお残る不確定要素は、エンジニアが現場で状況に合わせてカスタマイズすることで埋める。プラットフォームを提供して終わりではなく、エンジニアを一緒に送り込んで課題を発見し、そこに対するカスタマイズを常にアップデートし続ける仕組みがシステムとして備わっている。だから一度入れてしまうと、それを使わないという決定がどんどん下しにくくなる。解約率が落ち、大きな利益が出る構造の実体はここにある、という説明である。
ここにマイキー氏が別の角度から入る。第一声が「一番強いのは、どうでもいい精神が強いところ」だった。参加者が理解できないのを確認したうえで、話はオントロジーの説明に移る。人は勝手に物事をカテゴライズする。これが好き、これは損だ、これは美味しいから食べる――そうやって選択肢を持つこと自体が自分にバイアスをかけ、偏った人間を作り上げていく。人格形成とはそういうものであり、その人格形成を壊してしまえと考えているのがPalantirである、と。
この抽象的な話が、製造業の例で一気に地面に降りる。物(飛行機・顧客・部品)と事象(事故・受注)は現実には繋がっているのに、製造業は品質や数量という物の側にこだわり、事象の側を切り離して考えている。切り分けている以上、両者のあいだには必ず説明できない何かが生まれ、それを発見する手間が発生する。物と事象を統合して共通言語を作り、その手間が起きないようにデータで最大化していく――それがPalantirだ、という定義が置かれた。
そして議論は反転する。共通言語を作るとは標準化であり、標準化とは基準値を作ることである。だとすれば、これまで個人の光る部分やアイデンティティと呼ばれてきたものは何だったのか。標準化が進めばみんなが同じレベルになり、アイデンティティが消え、意思決定が要らなくなり、ユニークさが消え、発想力が消える。AIやシステムに人間が支配されるという話は、そのままPalantirが作ろうとしている仕組みのことである――と講師自身が自分の説明の帰結を突き放した。
セッションを貫く1本の線
Palantirは繋がらないものを繋げる会社である。だから、繋げる前に「これは自分に関係ない」と切り捨てる人間には、この会社の価値が理解できない。同じ理屈が個人にも折り返してくる。標準化された世界で残るのは、標準から外れる意思を持てる者だけである。前半で語られた企業論と、後半で語られた「人が嫌がることをやれ」という処世論は、まったく同じ構造をしている。
PART 1 / Palantirの製品構造
政府で覚え、民間に転用し、AIで繋ぎ、どこでも動かす
マイキー氏はPalantirのサービスを四つに分けて説明した。まずGotham。主に政府・国防向けで、複雑なネットワークからテロの予兆や犯罪の繋がりを見つけ出す。次にFoundry。民間企業向けで、バラバラの社内データを統合し、現場の社員が使える状態にする。三つ目がAIプラットフォームで、社内に構築された属人化されたデータを繋ぎ合わせる。最後にApollo。すべてのソフトウェアをクラウドでもオンプレミスでも、現場のどこでも使えるようにする配信の仕組みである。この四層を丸ごと提供することを、彼らはプラットフォームと呼んでいる。
| 製品 | 主な対象 | 役割(講義中の説明) |
| Gotham | 政府・国防 | 複雑なネットワークからテロの予兆や犯罪の繋がりを発見する |
| Foundry | 民間企業 | バラバラの社内データを統合し、現場の社員が使える形にする |
| AIプラットフォーム | 民間企業 | 社内で属人化しているデータを繋ぎ合わせる |
| Apollo | 全顧客 | クラウド/オンプレミスを問わず、現場のどこでも動かせるようにする |
📌 Claude補足 ― 製品名と位置づけの確認
Palantir Technologiesの主要製品は、公開情報上もGotham(政府・防衛向け)、Foundry(商用・産業向け)、Apollo(継続的デリバリー/デプロイ基盤)、そして2023年に発表されたAIP(Artificial Intelligence Platform)の四つで、講義の整理と一致する。Apolloを「配信レイヤー」と位置づけた説明も、同社の公式な説明(あらゆる環境へソフトウェアを届け続ける仕組み)と整合する。一方、講義中で語られた「オントロジー」も同社の公式用語であり、実世界のオブジェクト(物・人・設備)とイベント(受注・事故)およびそれらの関係を一つの意味モデルとして表現する層を指す。講義の「物と事象を統合して共通言語を作る」という説明は、この定義をかなり正確に捉えている。
前田氏は補足として、Palantirが国防領域でマーケットを取り、そこで集めた運用知見を民間に転用して現在は民間側が伸びている、という理解を示した。マイキー氏はこれを「軍事でたっぷり稼いでいるから政府からのサポートも当然取れる」という力学として補強している。企業から民間、政府、軍事まで全部統合しようと考えているのがこの会社だ、というのが結論だった。
PART 2 / オントロジーとは何か
物と事象を切り離しているかぎり、説明できない何かが残る
説明のなかでもっとも具体的だったのが製造業の例である。現場には物がある。飛行機、顧客、部品。同時に事象がある。事故が起きる、発注がある、受注がある。ところが現在の製造業は物の側、しかもクオリティと数量にこだわる。売れるかどうかではなく品質にこだわる。一方で受注や事故は現象として別立てで扱われる。この二つを切り分けている以上、両者のあいだには必ず説明のつかない何かが生まれ、それを人間が発見しなければならないという手間が発生し続ける。
Palantirがやっているのは、この物と事象を統合して共通言語を作り、説明できない領域が生まれないようにデータで最大化していくことだ、というのが講師の定義である。同じことは組織のなかでも起きている。工場は物流の仕組みを知らないままテレビを作る。物流は工場の作り方を知らないまま運ぶ。販売業者は物流の経路も工場の工程も知らないまま売る。それぞれがクローズドになっている状態を全部可視化して、何が最適かを考えようとしている――そういう会社である、と。
もうひとつの側面が暗黙知の吸い上げだった。優秀なアナリスト一人が行った分析手法や判断ロジックには、なぜその判断をしたのかという言語化されていない部分が大量にある。それをシステムに残し、みんなが使える状態にする。講師は自分を例に出して、「マイキーの脳みそを使いたいと言われても、自分にしか使えない暗黙知がたくさんある。それをできるだけ吸い取ってシステムで使えるようにする」と説明した。
マイキークラブ自体がオントロジーである、という自己言及
ビジネススクールは通常、マーケティングならマーケティング、経営なら経営と縦に切って教える。ところがこのクラブでは政治も経済も宗教もビジネスも営業もプレゼンもマーケティングもやり、それを全部統合したうえで一人が喋っている。これがオントロジーだ、というのが講師の自己規定である。個人の側で言えば、「何々の勉強がしたいです」と言う人より「すべてに好奇心を持っています」と言う人のほうが強くなる、という帰結になる。
参加者からは、日本のベテランエンジニアの暗黙知という論点が持ち込まれた。工場に行けば「ここが悪い」と全部分かるが、その人にしか分からない。若手を連れて行っても分からず、言語化もされない。だからスマートグラスのような装置で本人に喋らせ、その言語をすべてAIに入れて暗黙知を形式知に変え、若手も一緒に議論しながら新しいものを見つけるシステムを作れないか――という構想である。マイキー氏の返答は端的だった。「それを企業から民間から政府から軍事から全部統合しようと考えているのがPalantirです」。
PART 3 / 標準化の代償
可視化とは標準化であり、標準化とはアイデンティティの消去である
ここで議論の向きが変わる。「可視化はどうやって取っているのか」という問いに、マイキー氏は「可視化とは標準化である」と答えた。標準化されるということは基準値ができるということである。すると、これまで人間のアイデンティティや個性と呼ばれてきたものは何だったのかという問いが立つ。レイヤーが違うところにバグがあり、それを見極められないからこそ、その人にしかできないことが光って見えていた。標準化してしまえば、みんなが同じレベルになる。
標準化が進むと起きること(講師の連鎖)アイデンティティが消える → 意思決定が要らなくなる → 面白い人間がいなくなりユニークさが消える → 発想力が消える → 何も思いつかない人間が残る。そしてその層はAIによって淘汰される。
では何が要るのか批判的思考、あるいはアンチになる力。マイノリティでもいいから自分の理論を持つこと。みんなが美味しいと言うものをまずいと言えるか、かっこいいと思われているものをダサいと言えるか、必要とされているものを不必要と言えるか。
ここで引き合いに出されたのが成田悠輔氏の言葉だった。人間がAIに支配されたときに何をすればいいのかという問いに対して「みんなで踊ればいい」と答えたという逸話である。マイキー氏はこれを正しいと評価したうえで、そのときに思い切って踊れる人間かどうかで面白さが決まる、大抵の人はそこで踊れない、と続けた。
この議論の非対称性を明記しておく
「Palantirのようなシステムが入れば意思決定能力は上がるが、面白くなくなる」というのは講師自身の言い方である。ここには、標準化が能力の底上げをもたらすという肯定的な側面と、個の判断が不要になるという否定的な側面が同時に置かれている。講師はピーター・ティールについて「その辺は分かってやっている」と評し、終末論的な思想との連続性を指摘した。ただしこれは講師の人物評であり、本レポートで裏づけたものではない。企業の製品戦略とその創業者の思想を接続する読み方には、常に飛躍の余地がある。
📌 Claude補足 ― 引用された発言の出所要確認
成田悠輔氏の「踊ればいい」という趣旨の発言は、対談・講演などで語られたものとして参加者間で共有されているが、今回の調査では初出の媒体・日付を一次情報として特定できなかった。文脈(AIが人間の判断を代替した後に何が残るか)を含めて正確に引用したい場合は、原典に当たったうえで扱うのが安全である。
PART 4 / 共通言語という実践
繋がらないものを繋げる訓練は、個人にも同じ形で降りてくる
参加者から「共通言語とは、人と人が同じ認識を持つことではなく、物事どうしを繋ぎ合わせるという意味か」という確認が入った。マイキー氏の答えは「そうです」であり、そのうえで人間関係の側にも同じ構造があると説明した。まったく違う人間どうしにも共通ポイントは必ずある。共通ポイントが増えるほど、二人でできることが増える。相手が持っている知識、自分が持っている技術、それが組み合わさっていく。だから「この苗字の人は嫌い」「黒髪の人は無理」と入口で切っている時点で、この作業は始まらない。
採用の話にも同じ論理が当てられた。エンジニアがやっているのはパズルであり、犬と鯨の共通言語を作れ、花と車の共通原理を作り出せ、という作業にすぎない。だから自分の頭でパズルができないことにこそ取り組める人間を雇うのだ、と。そして繋がっているものではなく、どうやっても繋がらないものをどう繋げるかを補うために、また新しいデータが必要になる。その繰り返しである。楽しい・楽しくない、得意・苦手、必要・不要で判断している以上、Palantirを理解することはできない――ここで冒頭の「どうでもいい精神」が回収される。
中小企業にどう落とすか
「Palantirは自分の業界には壮大すぎる。中小企業に落とし込むとどう考えればよいか」という質問に対して出された例がトヨタだった。自動車メーカーから見ればスーパーマーケットなど関係がない。しかしトヨタの在庫管理や物の置き方はスーパーマーケットから取り入れたものである。さらにレクサスについては、ホテルのサービス品質をディーラーのサービスに接続したことが評判を呼んだと言われている、という例が挙がった。他業種から取り入れることで成功が生まれるという構図であり、問われているのはどれだけ柔軟性を持てるかだけだ、と。
ここで質問者が「使えるかどうかという観点で見ればよいか」と確認したところ、マイキー氏はそれも要らないと否定した。使える・使えないという判断も外して、とにかく観察してみる。何でもいいから手を出してみて、そこで初めて判断すればよい。自分がアメリカで宗教を学びに行ったとき、それが金融や経済に結びつくとは思っていなかった、という自身の例が添えられている。
トヨタの評価は現在形ではなく過去形で語られた
「トヨタにはそういう文化ができているのか」という質問に対し、マイキー氏の答えは「できていた、が正しいのではないか」だった。文化ができているなら、トヨタのEVはもっと進んでいるはずでああいうこだわりは持っていないだろう、という評価である。柔軟性は組織の属性ではなく、失われうる状態だという含意になっている。なおこれは講師の見解であり、同社の事業判断に対する評価としては異論も多い論点である。
PART 5 / 逆張りという方法
みんなができないことをやる、それだけで参入障壁になる
後半は、共通言語の話が個人の戦略論へ移っていく。オンラインマーケティングが流行る前からそれを理解して実践していたが、広告代理店が成長して誰でもできるようになった瞬間に広告をやめた、という自身の経歴が語られる。隣の家のおばちゃんがビットコインを買い始めたらもう終わりである、という言い方でも同じことが繰り返された。自分が無能だと思っている人間にもできるようになったことには、もう価値がない。だから今できるようになったことではなく、まだできていないことを探し、そこに先にテストを仕掛ける。
自身のYouTubeについても、通常のセオリーとすべて逆をやっていると説明された。人から嫌われに行き、登録者を求めず、分かりやすくもしない。年間数千万円の制作費がかかるからこそ、普通はリスクを取らず妥当な作りに寄せる。そこを全部逆張りしている、と。そして「なぜ人がやらないのかを考えれば、その時点で参入障壁が上がる」という原則が示される。みんなが効率性ばかり考えるから、年間150回以上講義するようなことは誰もやりたがらない。だから勝てる。競合が150回やり始めたら300回やる、それで終わり――という説明だった。
この動機づけは本人が「クソみたいな考え方」と呼んでいる
なぜそこまでできるのかという問いに対する答えは、守るものが何もないから、そして同業者が苦しむ顔を見るのが面白いから、というものだった。旅行にも食事にも興味がなく、金銭より他人の不幸な顔のほうが幸せだ、と本人が述べている。参加者が「そこまで尖らなくても抜けるポイントはあるという解釈でよいか」と確認したのに対し、そこまでやる必要はない、自分はただ面白いからやっている、と本人も認めている。方法論(逆張り・参入障壁)と動機(他者への加害的な愉しみ)は分けて受け取る必要がある。
設計は、気づかれないほど良い設計である
最後に、この直前に開催されたプレゼン合宿の裏側が明かされた。プレゼンの順番は、勝敗を避けるために意図的に組まれていたという。資料が仕上がっていないチームは後回しにし、生き残るだろうと判断したチームだけを先に登壇させ、時間切れという形で残りを個別指導に回す。実際にはまだ一時間残っていた。負けたチームには書籍100冊購入というペナルティが設定されていたため、負ける可能性のあるチームを土俵に上げなかった、という説明である。
前田氏は、参加者に対してマニュアルのような足跡が置かれていたと補足した。「これをやってください、これをやればうまくいきます」という指令が置かれていて、それを辿るかどうかが問われている。だからプレッシャーでもある。やってうまくいかなければ自分の責任になるからだ、と。マイキー氏の側の評価は逆で、講師にとっては最も過酷であり、一般参加者にとっては最も優しい設計だった、というものだった。「気づいた瞬間に人は警戒するから、気づかれないのがうまさである」という言い方で、この日の設計論は締めくくられている。合宿全体の設計にかかった時間は一時間未満だったという。
Q & A
この議論のなかで交わされた質疑
Palantirはカスタマイズをしたうえでの属人化なのか、それとも人をまず現場に入れて課題を見つけ、属人化できる部分とできない部分を分けていくのか(小賀氏→前田氏)
その辺りがかなりうまく仕組み化されている、というのが前田氏の答えだった。細かいところは把握しきれていないと明言したうえで、プラットフォームを提供するのではなくエンジニアを一緒に派遣し、課題を発見してカスタマイズを常にアップデートし続ける仕組みがシステムとして備わっている、と説明した。
Palantirのエコシステムをもう少し噛み砕いてほしい(小賀氏→マイキー氏)
「どうでもいい精神が強いのが最強」という言い方から入り、オントロジー=知識の構造化モデルの説明、物と事象の統合、暗黙知の吸い上げ、四製品の役割へと展開された。質問者は「繋がりました」と応じている。
可視化はどうやって取っているのか(小賀氏)
可視化とは標準化であり、標準化とは基準値を作ることである、という答え。そこから、標準化がアイデンティティ・意思決定・ユニークさ・発想力を順に消していくという連鎖が示された。
ピーター・ティールはどういう人材を採用しているのか(参加者)
批判的思考を持つ人、データに対して一方に偏らない人をあえて採っているのではないか、というのが参加者側の推測。マイキー氏はこれに対し、エンジニアがやっているのはパズルであり「犬と鯨の共通言語を作れ」という作業にすぎない、と応じた。
共通言語とは、人と人が同じ認識を持つことではなく、物事どうしを繋ぎ合わせるという意味か(川氏)
そのとおり、という答え。まったく違う人間どうしにも共通ポイントは必ずあり、それが増えるほど二人でできることが増える。入口で相手を切っている時点でこの作業は始まらない、と説明された。
Palantirは壮大すぎる。中小企業に落とし込むならどう考えるか(参加者)
トヨタが在庫管理をスーパーマーケットから、レクサスがディーラーのサービスをホテルから取り入れたという例が示された。判断や好き嫌い、使える・使えないという観点すら外して、とにかく観察してみることが答えだとされた。
トヨタでは誰がそういう発想を持ち込むのか。組織文化として出来上がっているのか(参加者)
個人名までは分からないと断ったうえで、「できていた、が正しいのではないか」と答えた。文化として現在も機能しているなら同社のEVはもっと進んでいるはずだ、というのが理由である。
アレックス・カープのような人物が集めた人材でオントロジーを人類にぶつけたら、とんでもない二極化が起きるのではないか(参加者)
マイキー氏は「何か起きればいい」と応じ、全部の学問を学んだ人と一つしか学んでいない人が同じ評価を受けるのはおかしい、学問は自由なものだ、という論に接続した。参加者からはカープ氏の哲学者的な人物像が渡辺氏に似ているという評も出ている。
合宿の設計にはどれくらいの時間がかかったのか(参加者)
一時間もかかっていない、という答え。前田氏と話した時点で構想はでき、資料を作りながら頭の中で整理していただけだという。スケジュールを自分で作り、それを投げた瞬間にどこで仕掛けるかが全部入ったと説明された。
プレゼンさせた人たちの順番の意味は分かったか(マイキー氏→参加者)
負ける可能性のあるチーム、資料が仕上がっていないチームを外し、残りを個別指導に回すことで勝敗そのものを消した、という設計だった。負けたチームには書籍100冊購入というペナルティがあったため、その回避が目的である。堀氏だけが気づいていたとされる。
宿題・アクションアイテム/告知
持ち帰る課題と、次回に向けた連絡
- 自分の職場について、物(設備・製品・顧客)と事象(受注・事故・クレーム)を別々に管理している箇所を一つ特定し、両者を繋いだときに何が説明できるようになるかを書き出す。
- 自分の判断に入っている「好き嫌い」「得意苦手」「使える使えない」のフィルターを一つ選び、それを外して一週間観察だけしてみる。
- 自分の業界で「なぜ誰もやらないのか」を説明できる行動を一つ挙げ、その理由が参入障壁になりうるかを検証する。
- 社内のベテラン一人を選び、その人の暗黙知のうち形式知に変換できる部分がどこまでかを見積もる。
- 【告知1】プレゼン合宿で最後まで発表できなかった参加者向けに、個人レッスン(個別発表と指摘)を実施する。会場はマイキー氏のマンションのパーティールーム。
- 【告知2】入会半年以内の会員向けに「マイキークラブの歩き方」のZoom講義を実施する。半年以上の会員も参加可。
- 【告知3】出版チームのリーダー向けミーティングを週末(日曜または月曜)に実施予定。前田氏からチーム分けと連絡が行われる。書籍は翌週水曜発売。
用語集
この回に出てきた概念
オントロジー知識の構造化モデル。Palantirでは、実世界の物(オブジェクト)と事象(イベント)およびその関係を一つの意味モデルとして表現する層を指す。
GothamPalantirの政府・国防向け製品。複雑なネットワークから予兆や繋がりを発見する用途。
FoundryPalantirの民間企業向け製品。分散した社内データを統合し、現場で使える形にする。
AIPArtificial Intelligence Platform。2023年発表。社内に属人化しているデータや業務にLLMを接続する層。
Apolloクラウド/オンプレミスを問わず、あらゆる環境にソフトウェアを配信し続けるデリバリー基盤。
暗黙知/形式知言語化されていない経験知と、言語化され共有可能になった知識。ベテランの判断をシステムに残す議論の軸になった。
標準化可視化の実体。基準値を作ることであり、講師の整理では個の差異を消す作用と表裏一体になる。
逆張り思考他人がやらないこと、嫌がることを選ぶ戦略。理由を説明できれば、そのまま参入障壁になるという整理。